2025年02月14日 [外壁塗装]
アスファルトシングルの塗装は本当に必要?費用とメリット・デメリットを解説
アスファルトシングル屋根は、軽量でデザイン性の高い屋根材として近年注目されています。
しかし、その耐久性やメンテナンスについては、疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
今回は、伊勢市・松阪市周辺で塗装を検討中の方に向けて、アスファルトシングル屋根の塗装について解説します。
アスファルトシングル塗装の必要性と費用・効果
アスファルトシングル屋根の寿命と劣化症状
アスファルトシングル屋根の寿命は、製品の品質や施工状況、気候条件などによって大きく異なります。
一般的には15〜20年程度と言われますが、近年は高耐久性の製品も増え、25〜30年程度持つものもあります。
しかし、長期間風雨にさらされる屋根は、必ず劣化していきます。
主な劣化症状としては、以下のものが挙げられます。
色褪せ:紫外線による日焼けで、色が薄くなったり、変色したりします。
反り:屋根材が反って、波打つようになります。
石粒の脱落:表面の保護材である石粒が剥がれ落ち、防水性が低下します。
亀裂や破れ:屋根材に亀裂が入ったり、破れたりするなど、深刻な状態に陥る場合もあります。
浮き:屋根材が下地から浮き上がり、隙間が生じます。
これらの症状が見られた場合は、屋根の点検と適切な対策が必要です。
放置すると雨漏りの原因にもなりかねません。
アスファルトシングル塗装のメリット・デメリット
アスファルトシングル塗装のメリットは、比較的低コストで屋根の美観を回復できる点です。
色褪せや汚れを解消し、屋根全体の印象を新しくすることができます。
また、石粒の脱落をある程度抑制する効果も期待できます。
しかし、デメリットもあります。
メリットは以下です。
低コスト:葺き替えやカバー工法に比べて費用を抑えられます。
美観回復:色褪せや汚れを解消し、屋根を美しく蘇らせます。
防水性の向上:塗膜によって防水性を高める効果が期待できます。
デメリットは以下です。
寿命の延長効果は限定的:塗装はあくまで一時的な処置であり、屋根材自体の寿命を大幅に延ばすわけではありません。
水性塗料限定:アスファルトシングルは油性塗料を使用すると、アスファルト成分が溶け出す「ブリード現象」が起こるため、水性塗料を使用する必要があります。
耐久性で劣る可能性があります。
縁切りが必要:アスファルトシングルは重ね葺きされているため、塗装前に縁切り作業(重ね部分に切り込みを入れる作業)が必要となります。
この作業が不十分だと雨漏りの原因になる可能性があります。
効果の持続期間:塗装の効果は、使用する塗料の種類や施工状況によって異なりますが、一般的には5〜10年程度です。
アスファルトシングル塗装にかかる費用相場
アスファルトシングル塗装の費用は、屋根の面積、使用する塗料の種類、足場費用などによって大きく変動します。
一般的な住宅(屋根面積80u程度)の場合、40〜60万円程度が相場ですが、高耐久性の塗料を使用したり、複雑な屋根形状の場合には、さらに費用がかかることもあります。
塗装以外の選択肢・カバー工法や葺き替え
アスファルトシングル屋根のリフォームには、塗装以外にも選択肢があります。
カバー工法:既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ねて施工する方法です。
塗装よりも費用は高くなりますが、屋根の寿命を延ばす効果が期待できます。
アスファルトシングルを重ねる場合と、金属屋根などに変更する場合があります。
葺き替え:既存の屋根材をすべて撤去し、新しい屋根材を葺き替える方法です。
最も高価な方法ですが、屋根を完全に新しくすることができます。
それぞれの方法にはメリット・デメリットがあるので、ご自身の状況に合わせて最適な方法を選択することが重要です。
アスファルトシングル塗装を行う際の注意点と選び方
塗装の種類と選び方・水性塗料と油性塗料の違い
前述の通り、アスファルトシングル塗装には水性塗料を使用する必要があります。
油性塗料はアスファルトを溶かしてしまうため、使用できません。
水性塗料の中でも、アクリルシリコン樹脂やフッ素樹脂などの高耐久性塗料を選ぶことで、塗装の効果を長く持たせることができます。
艶あり塗料は、アスファルトシングルではムラになりやすいので、艶なし塗料が適しています。
アスファルトシングル塗装後のメンテナンス
アスファルトシングル塗装後も、定期的なメンテナンスが必要です。
例えば、屋根の汚れや傷みをチェックし、必要に応じて補修を行うことで、塗装の寿命を延ばすことができます。
また、雨どい清掃なども忘れずに行いましょう。
まとめ
アスファルトシングル屋根の塗装は、必ずしも必要ではありませんが、色褪せや汚れが気になる場合、または石粒の脱落を抑制したい場合は有効な手段です。
しかし、塗装だけでは屋根材自体の寿命を延ばすことはできません。
費用対効果を考慮し、塗装以外の選択肢であるカバー工法や葺き替えも検討しましょう。